記事を3行で解説
➀現代の標準であるQWERTY配列は、19世紀のタイプライターにおける「物理的な故障回避」や「当時の年号の打ちやすさ」といった局地的な都合で形作られた。
➁モールス信号の受信ミスを防ぐために特定のキーを隣接させるなど、現場の泥臭い修正の連続が今の不規則な並びの正体である。
➂後に効率的な配列が発明されたが、世界中に普及した規格を覆せない「経路依存性」により、150年前の妥協が最新デバイスの標準として残り続けている。
キーボードはなぜこんな配列?
カトウもエンジニアらしい手の動きになったものだな~!
ABC順じゃないの、絶対おかしいですよね?
キーボードの偉大なるご先祖様は「タイプライター」

パソコン初心者の頃にキーボードを使っていて、「なんでここに B があって、ここに U があるんだろう?」「ABC順に並べてくれたら一瞬で覚えられるのに!」と怒りを覚えたことはありませんでしたか?
現在、世界中で最もベーシックなキー配列となっているのは、一番上の段の左から6文字を取って「QWERTY(クワーティ)配列」と呼ばれるもの。
実はこの配列、パソコンはおろか、電卓すらまともに無かったタイプライター全盛期の19世紀にすでに決定し、そこからほぼ進化を止めているのです。
今回は、最新の人間工学をガン無視して現代まで生き残った「QWERTY 配列」の、奇妙で面白い歴史を紐解いていきましょう!
タイプライター

キーボードの偉大なるご先祖様は「タイプライター」という機械です。
これは、ハンコのような活字の付いたアームをガチャン!と打ち付けることで、紙に直接文字を印字する、いわば”パソコンとプリンターの合体ロボ”のような存在でした。
このタイプライターの原型が考案された1867年頃。
初期型のキー配列は、なんと「楽器のピアノ」のような形をしており、しかも素直に「ABC順」に並んでいました。
上段:– 3 5 7 9 N O P Q R S T U V W X Y Z
下段:2 4 6 8 . A B C D E F G H I J K L M
上段の文字がピアノの「黒鍵」、下段が「白鍵」だと想像してください。
優雅にピアノを弾くように文章を綴っていたなんて、ちょっとロマンチック。
しかし、1870年頃には、この鍵盤タイプは廃れ、現在に近いボタン式のタイプライターへと進化を遂げることになります。
あるいは”退化“かもしれませんが…
しかも素直にABC順!
今の不規則な並びより、初心者には全然覚えやすそうじゃないですか!
だが…、人間という生き物は常に「もっと便利に!」と欲をかくものだ
なんでわざわざ退化させちゃったんですか?
ここから当時の社会事情やエンジニアの力技が複雑に絡み合う、地獄の配列祭りが始まるぞ…!
ボタン式への進化と2つの課題

ボタン式に進化した初期のタイプライター。
ボタンの数は38個で、数字と大文字のアルファベット、いくつかの記号が打てる構造でした。
しかし、ここから現在の配列に向かって、なぜかキーの位置がバラバラにシャッフルされていきます。
その裏には、当時の社会事情が絡んだ「2つの致命的な課題」がありました。
課題①:当時の年号「1871年」が打てない!

当時の年号は1871年。
当然、書類には「1871」と打ちたいわけです。
しかし、初期のボタン配列には、驚くべきことに「1」と「0」のボタンが存在しませんでした。
「え?数字が足りないじゃん!」という問題の解決策はこうでした。
1がないなら、アルファベットの「I(アイ)」を使えばいい
0がないなら、アルファベットの「O(オー)」を使えばいい
現代のエンジニアからすれば発狂しそうな力技ですが、これで乗り切っていたのです!
そして、「1871」を素早く打てるようにするため、アルファベットの「I」は数字の「8」の近くに強引に引っ越しさせたのです…!
まさに力技、その場しのぎのパッチ当てだな
来年以降のことは考えてなかったの!?(笑)
目先の「今、目の前の書類を早く仕上げたい!」という都合に合わせて、当時の人は物理的なボタンの配置ごと変えてしまう!
そこにシビれる!あこがれるゥ!
私の使っているキーボードは、1871年の人たちの「今すぐ書類作りたい!」っていう焦りがそのまま化石みたいに残った状態だったんですか…
課題②:モールス信号の受信者がパニック!

当時の最先端の通信技術といえば、モールス信号。
トン・ツーの音で文字を伝える技術です。
タイプライターは、送られてきたモールス信号を聞き取りながら、素早く紙に書き起こすために重宝されていました。
しかし、ここで大問題が発生します!
「S」の符号が【 ··· 】
「E」の符号が【 · 】
「Z」の符号が【 ··· · 】
「SE(… ・)」と連続して送られてきたのか、それとも「Z(… ・)」が送られてきたのか、音の切れ目を聞き分けるまで判断がつきませんでした。
受信者は音を聞いてから一瞬で「SE」か「Z」を判断してキーを叩かなければなりません。
そのため、「S」「E」「Z」のキーは指がすぐ届くように、キーボードの左側に縦に並べられたのです。
今もキーボードの左側に「S」「E」「Z」が固まってるのって、そういうため!?
耳で音を聞いて、脳で瞬時に判別して、指先で叩く。
当時のオペレーターはものすごいプレッシャーと戦っていたんだぞ
最新の人間工学とかじゃなくて、当時の現場の超・局地的なトラブルシューティングの連続で今の配列ができてたんだ(笑)
場当たり的なアップデートの果てに完成した「QWERTY」
「当時の年号が打ちづらい」「モールス信号が打ちづらい」といった、今となっては誰も気にしないようなニッチな課題を乗り越え、キー配列はどんどん不規則になっていきました。
そして、1874年に新たなタイプライター「Sholes and Glidden typewriter」が発売された際に、縦三点リーダー「︙」などの記号が追加され、ボタンの配置が微調整されました。
ちなみに、ここに至ってもまだ「1」と「0」の専用キーは追加されず!(頑固)
そして、その約8年後の1882年。
ついに「C」「M」「X」の配列が変更され、私たちが現在使っている「QWERTY 配列」の完全形がこの世に誕生しました!
「1」と「0」のキーは意地でも追加しないんですね。
記号を追加する余裕があるなら数字を入れればいいのに!(笑)
そして、カトウ!
手元のキーボードの一番上のアルファベットの列、左から読んでみろ!
誰も全容を理解していないのに、なんとなく動いているからそのまま使い続けている、というやつと同じだ
都市伝説と化した「QWERTY」の真実

こうして完成したQWERTY配列ですが、「なぜ最終的にこの奇妙な並びで落ち着いたのか?」という根本的な理由については、実は今でもハッキリとした証拠が残っていません。
でも、いくつかの”都市伝説“が語り継がれています。
説1:タイプライターの「絡まり」を防ぐため説
一番有名なのがこれです。
当時の機械式タイプライターは、キーを素早く連続で叩きすぎると、活字のアーム同士が空中でぶつかって絡まってしまうという物理的なバグを抱えていました。
そこで、よく連続して使われる文字(TとHなど)をわざと離して配置し、「あえてタイピング速度を落とさせる」のと「アームの動きを分散させる」ためにこの配列にした、という説です。
説2:凄腕セールスマンの実演用説
QWERTY配列の一番上の段(QWERTYUIOP)のキーだけを使えば、「TYPEWRITER(タイプライター)」という単語が打てます。
これは、タイプライターを売り歩くセールスマンが、顧客の前でブラインドタッチでカッコよく「TYPEWRITER」と一瞬で印字して見せるための営業用ギミックだった、という説。
説3:もう誰も後戻りできなかった…

Dvorak(ドヴォラック)配列など、指の移動距離を劇的に減らす科学的で効率的なキー配列は、後年いくつも発明されました。
しかし、すでにQWERTY配列でタイピングをマスターしてしまった無数の人々に、「今日から新しい配列を覚え直してね!」と強制することは不可能でした。
これを経済学の用語で「経路依存性(Path dependence)」と呼びます。
非効率だとわかっていても、みんなが使っているから変えられない。
おそらく、これが真実なのではないでしょうか。
もっと速くて疲れない「科学的に最強の配列」が後からちゃんと発明されてたんですか!?
世界中の人間がQWERTY配列でブラインドタッチを習得してしまった後だったんだ…
私も今さら「明日からまったく新しい配列のキーボードになります!全員ゼロから覚え直せ!」って言われても絶対に嫌ですね
それが「経路依存性」の恐ろしいところだな
キーボードの配列の泥臭い歴史

私たちが毎日タイピングしている QWERTY 配列は、決して天才科学者が計算し尽くして生み出したものではありませんでした。
「年号が打ちにくい」「モールス信号の聞き間違いを防ぎたい」「アームが絡まるのを防ぎたい」
そんな、当時の人々の試行錯誤と妥協の産物でした。
パソコンやスマートフォン、そしてその周辺機器には、一見すると不合理に思える仕様がまだまだたくさん隠されています。
「なぜこうなっているんだろう?」と疑問を持ったとき、そこには技術者たちの知られざる奮闘の歴史が眠っているのです!
ITエンジニアの年収のお話
エンジニアに不可欠な商売道具であるキーボード。
キーボードがこの配列になっていなかったら、ITの世界はどう変わっていたのか?
想像するだけでも面白くなってきますね。
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