この記事を3行で解説
➀フリーランスが自力で請求書を作成する際の基本と注意点を解説。
➁源泉徴収・インボイス制度・保存義務など、重要な税務ポイントも網羅。
➂請求書に必要な項目や作成のコツを、具体的な例とともに紹介。
【あらすじ】
魔王討伐に向かう勇者一行。…のはずが、勇者たちはまだ「はじまりの町」にいた。クライアントの王様から請求書を送れと命令されたようだ


クライアントの王様


請求書ってどう作るんだ?


アハハ…



請求書の作り方を覚えるのじゃ!
請求書の作り方が分からない勇者一行。
「フリーランスになったばかりで、経理のことは全然わからない…」
請求書は、会社員のときは経理担当がやってましたが、フリーランスになると自分で発行しなければいけません。
でも、基本のさえ押さえれば意外と簡単です!
この記事では、フリーランスエンジニア向けに請求書の作り方や気をつけるべきポイントをわかりやすく解説します!
勇者は「請求書」の旅に出た
そもそも請求書って何?

請求書は、取引先に対して「この内容・金額でサービスや商品を提供したので、支払いをお願いします」と正式に請求するための書類です。
支払いを受けるための重要な証拠書類であり、「ファクタリング」などの資金調達の際にも利用されます。
資金調達の記事はこちら

エンジニアの場合は、仕事の報酬を正式に請求するための書類になってきます。
「これだけの仕事をしたので、○○円お支払いをお願いします!」と伝えるためのものですね。
請求書には決まったフォーマットはありませんので、必要な項目をしっかり記載すればOK!
請求書発行は法律で義務付けられているわけではありませんが、日本のほとんどの取引で使われています。
なぜなら
・仕事の報酬を文書で確定できる(口約束より安心!)
・お金に関するトラブルを防げる(後から「聞いてない!」を防止)
・支払い漏れを防ぐ(取引先の経理担当も助かる)
・帳簿管理をスムーズにできる(確定申告時もラク!)
取引先との信頼関係を築く上でも、しっかりした請求書を作ることはとても大事なのです!
請求書を作るときに気をつけたいポイント

請求書を作る前に、税金のルールや保存義務についても知っておくと安心。
特に「源泉徴収」「インボイス制度」「保存期間」の3つを、事前にチェックしておきましょう!
源泉徴収の対象かどうかの確認
フリーランスの仕事の中には、報酬の支払い時に「源泉徴収」が必要なものがあります。
源泉徴収が必要な場合は、請求書に源泉徴収額を記載しておかなければなりません。
「自分の仕事が源泉徴収の対象かわからない…」
そんなときは、下の記事で確認するか、クライアントや税理士に相談してみましょう!
源泉徴収についてよく分かっていない方はコチラをチェック

インボイス制度との関係
2023年10月から始まったインボイス制度によって、消費税の仕入税額控除を受けるには適格請求書発行事業者の登録が必要になりました。
適格請求書発行事業者に登録している場合は、必ず請求書に「登録番号(T+13桁の番号)」 を記載しましょう!
登録していない場合は、取引先が「仕入税額控除」を受けられなくなります。
そのため、適格請求書発行事業者になっていない場合は、事前にクライアントに確認しておくと◎
インボイスについて分からない人はコチラの記事をチェック!

また軽減税率(8%)が適用される商品・サービスを扱う場合、請求書には「どの項目が8%、どれが10%なのか」を明記することが大切です!
消費税について分からない方はコチラをチェック!

請求書ってどのくらい保管すればいいの?
個人事業主は、作成した請求書を一定期間保存する義務があります。
請求書は5年間、帳簿(取引の記録)は7年間が基本です。
2022年以降、電子帳簿保存法(電帳法)が改正されました。
- 電子データでもらった書類は、電子のまま保存しないとNG(PDF、メール添付など)
- 紙でもらった書類は、そのまま紙で保存すればOK
そのため、データでもらった請求書は、PCやクラウドストレージに保存しましょう!
請求書に必要な項目は?作り方をチェック!

請求書には決まったフォーマットはありませんが、「これだけは入れなさい」という必須項目があります。
何を書けばいいのか迷う方も多いと思うので、請求書の見本を参考に 6つの重要ポイントを紹介しますね。
初めて請求書を作るという人でも、この項目を押さえればOK!
請求書見本

① 請求日・請求書番号

請求書には、「発行した日付」を必ず記載します。
通常、 右上のあたりに書くのが一般的です!





「001」「202402-001」のように自分が分かりやすいルールを決めておくと良いぞ。
確定申告などで、取引を振り返ったときにも役立つのじゃ
② 請求先(取引先)の宛名

請求書には「取引先の名前」をしっかり記載しましょう!
一般的には、左上 に書くことが多いです。
- 個人宛ての場合は「○○様」
- 会社宛てで特定の担当者がいない場合は「株式会社○○ 御中」
- 会社の担当者宛ては「株式会社○○ 担当者名様」
請求書には、取引先の「会社住所」や「担当者情報」を記載することが多いです。
他に「電話番号」なども書いたりしますが、どこまで書くかはクライアントに確認しておくと安心です。


③ 発行者情報・登録番号

あなたの氏名(または屋号)を記載します。
もし請求書に不備があった場合に速やかに連絡がもらえるように、名前に並べて「住所」や「電話番号」も記載しておきましょう。
登録番号とは、Tから始まる13桁の適格請求書発行事業者の番号です。
適格請求書(インボイス)制度に登録している場合は、記載が必須です。


じゃが、押印した方がより丁寧な印象を与え、偽造を防ぐ役割はある


④ 請求金額

次は、請求書で一番大事な「請求金額」です!
クライアントがスムーズに支払えるように、見やすく書くのがポイント!
- 「消費税」や「源泉徴収税」を計算した最終的な請求額を記載
- 読みやすくするために 3桁ごとに「,」を入れる(例:¥44,000)
振込先の記載項目
クライアントが迷わないように、銀行情報は「漏れなく書く」ことが大事!
- 銀行名
- 支店名
- 口座の種類(普通・当座)
- 口座番号(間違い防止のため、2回確認!)
- 口座名義(カタカナ表記)
また、振込手数料をどちらが負担するかのを事前に決めておきましょう!
そして、その旨を請求書に明記しておくことで、支払いのトラブルを防げます!



それは、下請法に定めらており、「60日ルール」と呼ばれておる!
⑤ 請求内容は具体的に

請求書にはどんな仕事をしたのかわかるように、請求内容をしっかり記載しましょう!
「作業一式」など、ざっくりした表記はNG。
クライアントが確認しやすいように、具体的に書くのがポイントです。
請求内容に含めるべき情報
- 品目
- 単価、数量、作業時間
- 合計金額
品目
実は、請求書の品目の書き方に「決まり」はありません。
請求書は取引内容を虚偽なく、請求者と受領者が内容を理解できるものであれば良いとされています。
そのため、取引内容がわかるよう具体的に書くことが大切です。
例として
- システム開発
- 保守運用
- 設計書作成
などと記載します。
「単価」「数量」「作業時間」「合計金額」については、フリーランスエンジニアのよくあるパターン別に解説するのでみていきましょう!
① 時間単価制(時給ベース)
時間単価制は、「作業時間に応じて金額を決める」フリーランスの定番です。
この場合の書き方はこんな感じ
品目 | システム開発業務 |
---|---|
単価 | ¥5,000/時間 |
数量 | 40時間 |
金額 | ¥200,000 |
備考に「作業日:4月1日〜4月20日」や「業務内容の要約」を加えるとより親切です。
② 固定報酬制(案件ベース)
固定報酬制は、「内容問わず一式でこの金額」という形式です。
品目 | Webアプリ設計・構築一式 |
---|---|
単価 | ¥300,000 |
数量 | 1式 |
金額 | ¥300,000 |
数量は「1式」や「1件」などでOK。
③ モジュール・タスク単位
モジュール・タスク単位は、「機能ごとに単価設定する」細かい見積もり方式です。
品目 | 単価 | 数量 | 金額 |
---|---|---|---|
ログイン機能実装 | ¥50,000 | 1件 | ¥50,000 |
API設計・開発 | ¥80,000 | 1件 | ¥80,000 |
テストコード作成 | ¥3,000 | 10ファイル | ¥30,000 |
項目が増える分、何をどれだけやったかが伝わりやすいのが特徴です。

フリーランスエンジニアの場合はあまり遭遇しないが、ある場合は、しっかり明記せねばならんぞ

⑥ 請求金額明細

最後に「請求金額明細」です!
請求書を作成する際は、金額を「小計」「消費税」「源泉徴収税」「最終請求額」の順で整理すると、クライアントが確認しやすくなります。
- 小計(税抜きの合計金額)
- 消費税10% か 軽減税率8%を加算
- 源泉徴収税を差し引き(該当する場合のみ)
- 最終的な請求金額を記載
請求書の明細例(時給制&源泉徴収のケース)
源泉徴収がある場合は、以下のように記載します。
システム開発業務報酬(¥5,000 × 40h)の場合
項目 | 金額 |
---|---|
税抜金額 | ¥200,000 |
消費税(10%) | ¥20,000 |
小計(報酬+税) | ¥220,000 |
源泉所得税(-10.21%) | ▲¥20,420 |
請求金額(振込金額) | ¥199,580 |

小計を出した後に、源泉徴収額はマイナス表示にするんじゃ



請求書作成はクラウド会計ソフトを使えばもっとラク!
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クラウド会計ソフトについての記事はこちら!

おすすめの請求書作成ツール
ツール名 | ポイント |
---|---|
freee | クラウド上で請求書を管理でき、確定申告までまとめてサポート |
マネーフォワード クラウド | 取引先ごとの請求履歴を管理できるので、リピート取引が多い人におすすめ |
Misoca | 無料プランあり、エージェント経由の案件との相性◎ |


簡単だったじゃろ?


では、クライアントの王様

後日…

なんだか、やつれてるアルな(笑)



「発行日」「支払期限」「振込手数料の負担」「源泉徴収税の有無」などは、事前に取引先と話し合っておかないといかん。
そうすれば、トラブルは未然に防げるのじゃ

…今日は、もう寝るよ

さすがのフリーランス勇者でも懲りたか

勇者は「請求書の書き方」をマスターした
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