【RPG風解説】教えて!スライム師匠
終わらないと魔王討伐にも行けねぇ!
確定申告は国民の義務じゃ、勇者だって例外ではないぞ!
確定申告しないと、脱税勇者となって牢獄行きじゃ
さっさと確定申告して魔王を倒しに行くんじゃ
もっと早く教えてくれ。
➀確定申告までの流れが分かる
➁確定申告に必要な書類が分かる
➂確定申告書類の提出方法は3通りある
「確定申告」に初挑戦の勇者一行。
フリーランスのあなたも、もちろん対象者です。
フリーランスとして生計を立てている以上、基本的に毎年「確定申告」する必要があります。
そこで今回は、フリーランスにとって避けられない確定申告の基本と流れをわかりやすく説明していきます。
「確定申告」の疑問をくるっ!と解決します!
勇者は「確定申告の書」を探す旅に出た
確定申告とは?
勇者一行が困っていた確定申告。そもそも、「確定申告」とはなんでしょう?
確定申告とは、前年の1年間(1月1日から12月31日まで)の収入をもとに、あなたの「所得税」を計算して、国に報告する手続きです。
申告期間は、毎年2月16日から3月15日までと決まっています。
白色申告と青色申告がある
確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2つの方法があります。
➀白色申告
白色申告は、特別な手続きがなくても使える方法です。
税務署に提出する書類が少なく、記録の方法も比較的簡単です。
ただし、青色申告に比べると控除のメリットが少ないのが欠点です。
➁青色申告
一方で青色申告は、「損益計算書」や「貸借対照表」などの書類を作成する必要があるため少し手間がかかります。
ですがその分、最大65万円の特別控除が受けられたり、家族に支払った給料を経費にできるなど税制上のメリットがたくさんあるのが特徴です。
フリーランスで確定申告が必要かの判断基準は?
「どれくらい稼いだら、確定申告が必要?」
フリーランスとして専業で働いている人は、年間の所得が48万円を超えると確定申告が必要です。
この「48万円」という金額は、誰にでも適用される基礎控除の金額です。
所得は1年間の売上額から、業務上発生した経費を差し引いた金額で決まります。
所得を計算するときは、基礎控除や支払った年金の所得控除も引きます。
トラップに違いない!悩ましい!
…あっ、何にも起きなかった。
じゃが、ちぃーとばかし、アイテム集めに手間はかかるぞ
フリーランスの確定申告までの流れ
やっとで確定申告のスタートラインに立てた勇者一行。
フリーランスとして確定申告を行うにあたり、アイテムを揃えていきましょう!
確定申告に必要な5つ
アイテム➀:開業届
アイテム➁:青色申告承認申請書
アイテム➂:前年1年間の取引記録
アイテム④:控除証明書類
アイテム⑤:確定申告書類
➀開業届を出そう
まず、フリーランスになると決めたら、税務署に開業届を提出しましょう。
開業届とは、「事業を始めます」と国に報告する書類です。
基本的に事業を始めてから1ヶ月以内に出すことが義務付けられています。
➁青色申告承認申請書を出そう(青色申告を選択する場合)
青色申告を希望する場合は、開業届と一緒に「青色申告承認申請書」も提出しましょう。
この申請書を提出すると、翌年の確定申告から青色申告ができるようになります。
青色申告承認申請書はいつでも提出可能なので、「青色申告したい」と決めてから提出して問題ありません。
➂前年1年間の取引記録を整理する
事前準備は完了です。
次に、確定申告の準備として、「請求書」や「支払証明書」、「レシート」などを記録し、1年間の収入と支出を帳簿にまとめましょう。
④控除証明書類の準備
税金をできるだけ抑えるために、控除も活用しましょう!
「控除」とは、特定の条件を満たすと所得から差し引ける金額のことです。
控除には以下のようなものがあります。
多くの控除証明書は役所や保険会社などから一年に一度送られてきます。書類が届いたら、無くさないよう保管しておきましょう
社会保険料控除
国民年金や健康保険の保険料で支払った分を控除
小規模企業共済等掛金控除
小規模企業共済やiDeCo(個人型確定拠出年金)などの掛金全額
生命保険料控除
加入している生命保険の保険料に応じて一定額を控除
所得税:最高4万円、住民税:最高2万8,000円
地震保険料控除
加入している地震保険の保険料に応じて一定額を控除
所得税:最高5万円、住民税:最高2万5,000円
寄付金控除
ふるさと納税やNPOなどへの寄付金に応じて控除
医療費控除
1年間の医療費が10万円か、総所得金額の5%以上を超える分
⑤確定申告書類を作成しよう
今まで集めたアイテムを使って、「確定申告書類」をアイテム合成していきましょう!
確定申告書類
白色申告 | 青色申告 |
---|---|
・確定申告書 第一表 ・確定申告書 第二表 ・控除の証明書類(ネット提出は不要) ・収支内訳書 | ・確定申告書 第一表 ・確定申告書 第二表 ・控除の証明書類(ネット提出は不要) ・青色申告決算書(損益計算書など) |
確定申告書類は税務署や国税庁の公式サイトなどで手配できます。
また、e-Taxやクラウド会計ソフトであれば入力から提出までもできるので便利です。
期限までに必要な書類を提出しよう
確定申告書類は、原則3月15日までに提出する必要があります。
実は、1月1日から2月15日の間でも提出することができますが、2月16日までは「書類を預かっているだけ」の状態となります。
「受付済」にはならないため、この期間に納税をしても「納税証明書」は発行されません。
肝心の提出方法ですが、おおまかには3つあります。
提出方法➀直接提出しに行く
税務署の営業時間(平日8時半から17時)に窓口に持っていく方法です。
不明なところがあれば、その場で職員が親切に教えてくれるのがメリットです。
提出方法➁郵送で提出
郵送で送る方法もあります。
もし郵送の場合は、消印に注意しましょう!
3月15日消印であれば期限内に提出されたものとして受理されますが、3月15日にポストに投函した場合、消印が16日になってしまう可能性があります。
提出方法➂インターネットで提出
一番オススメなのは、e-tax(インターネット)での提出です。
窓口に並ぶ必要がなく、24時間いつでも提出できるので便利です。
青色申告であれば最大65万円の控除を受けられるというメリットもあります!
他の提出方法であれば55万円の控除になってしまいます。
早速、魔法を使ってくれ!
魔法の力で、確定申告の作成と提出があっという間に終わったな!
普段からコツコツと記帳しておけば、いざ確定申告の時期になっても焦らずに済むんじゃ。
全ては、勇者の怠慢じゃ
というか、よく冒険が成り立っておるな(笑)
立派なフリーランス勇者になるんじゃぞ!
現実では、魔法が勝手にやってくれるということはありません。
ただ、できるだけ簡単にやる方法はあります。
また、慣れることで、そこまで難しくないことは理解してもらえるはずです。
安心して下さい。皆、最初は「初心者勇者」なのですから。
勇者の旅は続く…