Eメールの父「レイ・トムリンソン」こんなに広まると思わなかった@物語

記事監修
(株)ライトコード代表取締役 金城直樹
元フリーランスエンジニア。「自分で作ったものを自分で触れないのは物足りない」と考え、BtoC向けのWebアプリ・モバイルアプリ開発を専門とした(株)ライトコードを2011年に創業。
「好きを仕事にするエンジニア集団」を掲げ、現在、50人以上のエンジニアを束ねる。会社経営の傍ら、今だに第一線で活躍するエンジニアでもある。開発のことなら何でもござれな「何でも屋」。趣味は釣り。

記事を3行で解説

➀Eメールの父は「レイ・トムリンソン」で、メールは今も重要なコミュニケーション手段として機能。

➁1971年に世界初の電子メールを開発し、「@」記号をメールアドレスに採用した。

➂トムリンソンは多くの賞を受賞し、インターネットの発展に多大な貢献を果たした。


Eメールの「@」を考案したレイ・トムリンソン

戦士戦士
師匠、クライアントの王様  に請求書送っておいたぞー!
スライム師匠スライム師匠
メールで済んだのか!
便利な世の中じゃな
聖徳聖徳
メールがない時代は、封書で送るしかなかったでおじゃるな
スライム師匠スライム師匠
そうじゃな
Eメールも次第に使われなくなってはおるが、18億件/秒で通信されており、今も根底で社会を支えておるんじゃ
戦士戦士
そんなに!
そういえば、なんでメールには「」が入っているんだ?
スライム師匠スライム師匠
それはな、Eメールを開発したレイ・トムリンソンのアイデアなのだ
聖徳聖徳
トムリンソンがはじめて送ったメッセージは「QWERTYUIOP」である~
戦士戦士
QWERTYUIOPってなに!?
目次

レイ・トムリンソンはどんな人物だったのか?

レイ・トムリンソンは、1941年4月23日、アメリカ合衆国ニューヨーク州アムステルダムに生まれました。

トムリンソンの幼少時代のエピソードはあまり残っていないので割愛しますが、アムステルダムは工業・技術教育にも恵まれた環境だったので、後の技術者としての基礎形成に影響を及ぼしたと言われています。

1963年、リムリンソンはレンセラー工科大学(RPI)で電気工学の理学士号を取得し、その後、マサチューセッツ工科大学(MIT)の大学院生となり、1965年に電気工学の修士号を取得しました。

MITでは音声通信グループ(Speech Communication Group)に所属しており、修士論文として「アナログデジタル複合型音声合成装置」を開発するなど、音声通信分野において高度な研究成果を挙げています。

在学中にはIBMでインターン経験を積み、当時の最先端技術に触れることになりました。

IBMでのインターンシップは、その後の研究開発にも大きな影響を与えることになりました。

音響技術から始まったBBN

1967年、レイ・トムリンソンはBBN(BOLT Beranek and Newman)に入社します。

のちに、BBN Technologies となるこの会社は、1948年に音響コンサルティング会社として始まり、国際連合ニューヨーク本部のアセンブリー・ホールの音響設計のコンサルティングなどを手掛けるなど、業界の最先端を走っていました。

BBNは1957年、マサチューセッツ工科大学リンカーン研究所より、准教授であったジョゼフ・カール・ロブネット・リックライダーを副社長として招きました。

そして、1958年にコンピュータを導入し、音響とコンピュータ技術の融合に挑戦。

1958年以降、BBNは先進的なコンピュータ導入を推進し、軍事・学術プロジェクトの中核へと進化し、APPANETの開発に大きく関わるようにもなりました。

インターネットの元となるARPANETの開発

トムリンソンの話からは少し脱線して…

リックライダーは、1962年「BBN」を離れ ARPA の IPTO(情報処理技術局)の部長に任命されます。

ARPAは、現在の「DARPA」にあたります。

1963年、コンピュータネットワークの概念を提唱しましたが、在任中には計画は実行されませんでした。

しかし、彼の意志を継いだロバート・ティラーら部下たちによって研究は続けられました。

1966年に国防高等研究計画局の「ARPA」から資金を受けて、大学や研究機関に呼び掛けてネットワーク通信開発のプロジェクトが本格的に立ち上がりました。

このプロジェクトに「BBN」は「ARPA」と請負契約し、開発を進めます。

こうして研究は進み、カルフォルニア大学なども参加したネットワーク実験を行い、無事成功しました!

こうして1969年、次の4つの場所を結ぶネットワークARPANET(アーパネット)が誕生しました。

  • カリフォルニア大学ロサンゼルス校
  • スタンフォード研究所の オーグメンテイション研究センター
  • カリフォルニア大学サンタバーバラ校
  • ユタ大学の計算機科学科

ARPANET(Advanced Research Projects Agency Network)は、1969年にアメリカ国防総省高等研究計画局(ARPA)が構築した初期のコンピュータネットワークであり、現在のインターネットの原型にあたります。

「ARPANET」は世界で初めてのパケット通信コンピュータネットワークを運用したことでも有名です。

トムリンソンも入社後、「ARPANET」に関する開発をするようになります。

聖徳聖徳
「BBN」はあのケネディ大統領暗〇事件に関する口述録音機用の録音テープの音声解析もしたのである~
戦士戦士
すごい会社だったのね
スライム師匠スライム師匠
ARPANETの通信は、データをまずパケットと呼ばれる単位に分解して送り、データがたどり着いたら元の状態に復元される仕組みじゃ
戦士戦士
パケットはこの時に生まれたのか
スライム師匠スライム師匠
大学や研究機関の間でコンピュータを相互接続して情報共有を促進することを目的としており、分散型のネットワーク構造により高い堅牢性を備えていたんじゃ。
他にもルータの元となるIMPなども開発しておったぞ
戦士戦士
ARPANETは、今のインターネットに欠かせないものをすでに開発していたんだ~!

初めてのEメールは「何を送ったのか覚えていない」

BBN では、コンピュータPDP-10用のOS「TENEX」の開発をしていました。

トムリンソンはAPPANET間で使用できるファイル転送プログラムCPYNETを開発しました。

その後メッセージ送信プログラムSNDMSGに「CPYNET」のコードを追加して、他のコンピュータへのメッセージを送るようにしたのでした。

当時のコンピュータは大型で、一つのコンピュータを複数のユーザーで共有し、そのひとつのコンピュータ内でのメッセージの送信はすでにできるようになっていました。

しかし1971年、トムリンソンは2台の異なるコンピュータ間でメッセージを送信することに成功したのでした!

「@」をメールアドレスに採用

この初めてのメッセージ送信時に「@」を使ったメールアドレスを使用し、Eメールのシステムができあがりました。

「@」を使ったのは、ローカルマシンからのメッセージなのか、他のコンピュータからのメッセージなのか識別したかったからです。

また、「@」は名前では使われない記号だったため、使用するのに支障のない記号だったのです。

場所を表す意味のある「at」を意識して「@」にしたとも言われています

聖徳聖徳
一番最初に送ったメールは「QWERTYUIOP」という意味のない文字列だったのである~
スライム師匠スライム師匠
実は…
レイ・トムリンソンは実験でどんなメッセージを送ったのか覚えていなかったのだ
戦士戦士
えっ、適当にキーボードを打ってこと?
スライム師匠スライム師匠
うむ。
おまけに自分では大したことをしたとは思ってなかったらしい
戦士戦士
彼にとっての初送信は、ただの開発の過程の一つにすぎなかったのか…

インターネットの普及とともに広がったEメール

レイ・トムリンソンが開発したEメールは、利便性の良さから「ARPANET」だけではなく、他でも使いたいという声が上がり、「IBM」などもEメールシステムを作るようになりました。

1980年代になるとネットワークは「ARPANET」だけではなく、「BITNET」や「NFSNET」も始まり、異なるネットワーク間でもメールのやり取りもできるようになっていきました。

「@」を使用したメールアドレスも多くの人に利用されるようになり、1982年「@」は、Eメールの標準規格「RFC822」に取り入れられました。

1990年代に入ると、政府や教育機関など利用範囲が狭かったインターネットも、MacやWindowsのパソコンの普及とともに、会社や個人でも利用する人が増えていき、Eメールでのメッセージのやり取りも盛んになりました。

CcやBccで一斉に多くの人に送信できるようになり、メーリングリストでは更にグループ内でのメール送信が簡単になり、「Cc」で誤って送って他の人にメールアドレスが知られるようなことも防止することができました。

スライム師匠スライム師匠
Eメールは「戦士@abc.com」のメールアドレスにメッセージを送る場合、郵便で例えると、abc町にいる戦士さんに郵便を送りますよ、というところじゃな
戦士戦士
efg町のポストに投函しても、abc町の郵便局に送られて、私に配達されるのとおんなじ仕組みね
スライム師匠スライム師匠
そうじゃ。
そして、Eメールをキッカケにして、「メル友」という概念も生まれたんじゃ
戦士戦士
会っていない人と友達になるというのはネット以前だとあまりないことだったからな
それを機に、人類は非対面コミュニケーションが多くなっていったということか
スライム師匠スライム師匠
うむ。
今では当たり前のEメールで大した発見でないようにも感じるが、当時は人々の生活に大きな変化をもたらした大発明だったんじゃ
戦士戦士
メールアドレスに「@」を入れるのは、今や国際標準!
世界中の何十億人もの人が日常で@を目にする時代になったのはトムリンソンのおかげなんだ

インターネット殿堂入りでも、謙虚さは変わらず

レイ・トムリンソンは2012年にインターネットの殿堂入りを果たしました。

インターネットの殿堂とは、インターネットソサエティ(ISOC)が設立した顕彰制度で、世界的なインターネットの発展と進歩に大きく貢献した人物を表彰するものです。

受賞歴はウェビー賞、IEEEインターネット賞、アストゥリアス皇太子賞、エドゥアルト・ライン財団文化賞など多数。

インタビューでモール(モールス符号の発明者)やベル(電話の発明者)などの偉人に続くのではと聞かれますが、「技術進歩が早すぎて、一つひとつの発明は目立たなくなる」と謙虚に答えています。

確かに現在では LINE や SNS で連絡やコミュニケーションをとるようになり、Eメールを使うことは少なくなりました。

トムリンソンの「Eメール実験」から半世紀以上が経過した今、デジタル世代の子供たちも「そもそも@はなぜメールで使うの?」と疑問を抱き、学校教育でもその歴史が教えられるようになっています。

トムリンソンの名前を知らなくても、メールアドレスの『@』を見るたびに彼の功績を感じ、そこから今に続くコミュニケーションの歴史を思い起こすことでしょう。

戦士戦士
@を見るたびにトムリンソンさんを思い出すのは間違いないわ!
それにしても、Eメールの誕生により、コミュニケーションの速度が飛躍的に向上したわね

スライム師匠スライム師匠
うむ、インターネットが普及してからは、社会全体の進歩がおそろしく速いからな
戦士戦士
メールができてから手紙は書かなくなったり、zoomができてから会社に行かなくなったり、ITが世の中に与えるインパクトは大きいね
スライム師匠スライム師匠
1年10年進む業界と言われているからな。
今後は「AI」が大きく世の中を変化させていくことじゃろう
戦士戦士
インターネットができてから、急激に人類は発展し、AIまでたどり着いたのね
それでは技術者に感謝しながら、Eメールを送るとしますか。ポチッ
スライム師匠スライム師匠
どこに送るのじゃ?
戦士戦士
国の機関にしゃべるスライムがいると送ろうかと
スライム師匠スライム師匠
やめなさい!

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